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2009-12-20(Sun)

昨年土浦市で起きた誰でもよかった殺人事件の判決が出た

 昨年土浦市で起きた誰でもよかった殺人事件の判決が出た。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/091218/trl0912181015003-n1.htm
によれば、
 < 茨城県土浦市で平成20年3月、男性が自宅前で殺害され、4日後にJR荒川沖駅周辺で通行人ら8人が殺傷された事件で、殺人罪などに問われた金川(かながわ)真大(まさひろ)被告(26)の判決公判が18日、水戸地裁で開かれた。鈴嶋晋一裁判長は「犯行は極めて悪質で重大。更生の可能性は極めて乏しく、死刑の選択はやむを得ない」として、金川被告に求刑通り死刑を言い渡した。>

とのことだ。

 昨年の12月にも、 「誰でもよかった殺人」が起こる理由の著書で、
 「事件の報道には、人の思いや感情など様々なフィルターがかかる。重大事件にもかかわらず、情報の読み間違い、情報のゆがみ、都合のよい情報だけが伝えられることもよくある。」
http://blogkk.blog55.fc2.com/blog-entry-14.html
と書いたが、この事件でも、伝えるべき声が聞こえてこない。
 意図的に歪められたわけではないとしても、聞き取りにおいて、犯人が伝えようとしていたことが、伝えられていないのではないか。どんな理由があっても許される行為ではないので、迅速な死刑判決は妥当な結論であると思うが、第2の無差別殺人を防ぐためにも、もう一段階踏み込んだ聞き取りをしてほしいものだと思う。

http://sankei.jp.msn.com/court/11430/crt11430-t.htm
の、下記のやりとりを見ても歯がゆい限りだ。

<--事件について。なぜ3月19日に最初の事件を起こそうと思ったんですか。

 「準備が整ったのがたまたまその日だった。最初(のねらい)は妹だったので。学校で通り魔をしようと思ったけど、次の日からは春休みに入ってしまう。でも、春休みまでは待ちたくなかった」(ただ、事務的に答える)

 --「誰でもよかった」と供述していたようですが、どうして?

 「死んでくれれば誰でもいい。死にたいために死刑を利用したんですよ。手っ取り早く死ねる方法があればよかったんだけど。最初は自殺を考えました。でも、勇気がないので」

 --死刑になるのは怖くないんですか。

 「死ぬのは怖くないが、苦痛はいや。(死刑は)自分でやるよりいい。そういう運命になってしまったほうが…」

 --あなたが死刑になるために、殺された被害者に対して申し訳ないという気持ちは?

 「何もない。ただの自然現象です。その人は、自分に殺される運命だった」(表情一つ変えずに語る)

 --運命というけど、自分の計画通りにはいったんですか。

 「イメージ通りにはいかなかった。荒川沖(の事件)はイメージしたより殺せなかった。一気に10人は殺すつもりだった。うまく首に当たらなかった」(犯行の瞬間はよく覚えている様子。わざと残酷な表現をしてこちらの反応をみているようにも感じられた)。>

 これを読む多くの人は、「ひどい犯人だ。何考えているかわからない。きちんと謝ってから死ね。」という感想しか与えない。
 
 なぜ、裁判官は、
「死んでくれれば誰でもいい。死にたいために死刑を利用したんですよ。手っ取り早く死ねる方法があればよかったんだけど。最初は自殺を考えました。でも、勇気がないので」
と、金川が答えた後、
「死刑になるのは怖くないんですか。」
などと、なぜ、話題を変えてしまうのか。掘り下げて聞けば、もう少し語ったであろうに、残念な質疑だ。

私が裁判官の立場であったら、
「なぜあなたは死にたいと思うに至ったのですか?」
と訊ねる。

 なぜなら、最近世間を騒がせている誰でもよかった殺人など、単純きわまりない事件だと思うからだ。
複雑な思考のできる人間であれば、殺人のような単純かつ短絡的な犯罪は犯さない。

 誰でもよかった殺人の犯人の思考はこうだ。
死にたいー>どうすれば死ねるかー>死ぬのはつらそうだー>寂しいけど、だれも一緒に心中してくれる人がいないー>誰でもいいから巻き添えを作って一緒に死のうー>いざ決行

 メタ認知の思考を学校段階で身につけていれば、これほどシンプル思考はできないだろう。
いろいろ、あーだこーだと迷ってしまう。

犯人が、元となる「死にたい」と思った動機の真意がわかれば、芋づる式にその後の行動の理由がわかってくる。

 拙著『「誰でもよかった殺人事件」が起こる理由』を執筆した折には、土浦事件の犯人金川も、秋葉原事件の犯人加藤と、似通った動機だろうと思っていたが、今回の経緯を見ていると、どうやら、少し違うだろうと言うことだけはわかった。

 秋葉原事件の犯人加藤の犯行理由は、ほとんどケータイ掲示板に書かれていたから、とてもわかりやすい事件だった。しかし、金川は、特にケータイ掲示板などに犯行理由を書いていたという情報はない。金川の犯行理由がわからないのは、単に情報不足故にすぎない。あるいは、犯人への聞き方が悪いために重要な言葉を引き出せていないかだけのことだ。

 現状のままでは、おそらく、もうしばらくは、まだまだ、第二の金川、第三の金川は、登場するだろう。
それを防ぐために、私は、何ができるのか。
 せいぜい、未来の報道者や裁判官、そして世間の多くの人々に、メディアリテラシーをもっと身につけてもらうことぐらいだろうと思った。
 イタリアでは、新聞記者や報道記者になるためには、報道者になるための国家試験にパスする必要がある。
日本も、イタリアのように、報道者国家資格を作ってみてはどうだろうか。そうすれば、もう少し適切な情報が伝わるようになるのではないだろうか。
 「誰でもよかった殺人」のような単純な事件が、不可解な事件であるかのように報道されている日本の現状が、このような事件が起こることと同じくらい残念でならない。

わからないならば、話題を変えず、掘り下げて、わかるまで犯人に聞くことだ。と裁判官に伝えたい。
 

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